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EUの現状と課題 ――地域統合についてEUから学べること――
R. S. (文III・1年)

 ドイツ西部ルクセンブルクやベルギーに近いOtzenhausenを拠点に、8月2日から8月12日の11日間滞在した。ボン、ブリュッセル、ルクセンブルクそしてトリーアの4カ所を訪れ、Otzenhausenでの大学教授や元欧州委員会の職員などによる講義、講義に関連したワークショップ、実際にEUが使用している機関への訪問及びそこの職員による講義など、多くの貴重な経験をした。今回のテーマである「2015年のEUと東アジアの地域統合と提携」に沿ったアクティビティが設けられ、政治や経済、法律など多角的な視点でEUを眺めることができた。
 今回は合同のプログラムに参加している韓国の梨花大学の大学院生と、ベルギーのゲント大学の学生との交流の場もあり、午前と午後に行われる講義の後の自由時間には地元のフェスティバルに行ったり、広場でバドミントンしたり、これらの大学の学生とも親睦を深めた。またボンやトリーアなどへの遠出の際には歴史的な建築物を見たり、若干ながらご当地フードを堪能したりというカジュアルな経験もできた。
 ギリシャ経済危機やシリア難民の受け入れ問題など、現在EUは大きな問題への対応を迫られつつある。日本という地理的に孤立した国に住み、ユーラシア大陸の反対側にいる我々は、EUという存在をえてして抽象的にしか把握できていない。このESAでの、経済、政治、法律、環境など多岐にわたる分野の講義を通して、地域統合が二度の大戦の反省に基づいた平和と反映を希求するいかに膨大な営みであるかを実感した。また、実際にブリュッセルやルクセンブルクでEUの主要な機関という「現場」を訪問して話を伺うことで、自分の中でEUが薄っぺらな「教科書の中の存在」から、少なくとも「実体」を感じる何かへと変貌した。
 また、期待以上の経験が、参加者との交流から得られた。日本人や韓国人・ベルギー人のみならず中国人、インド人やタンザニア人などもメンバーに参加しており、非常に国際的であり、かつ各個人が多様なバックグラウンドを持ち、さらに全体が総勢37人と言う比較的少人数のチームであったことで、いろいろな考え方や意見が共有されることとなり、さまざまな意味でいい刺激を受けた。また、参加年代が大学院生から一年生までと幅広いため、一年生の私にとっては参加者全員が先輩であり、様々な彼らの豊富な見識と接するだけでも参考になることが多かった。
 ESAを通じて、EUに関する理解が深まっただけでなく、このプログラムを通して出会った学生からいい刺激を受けることができた。今後、ESAで得たEUの知識を活かしながら、欧州とは地域統合への歴史・地政学・文化価値共通度の異なるアジア地域でどのような地域統合が可能かについてより深く考えてみたいと思う。

ドイツ報告写真

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