イベントレポート
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2014.12.7

留学生イベント「文楽鑑賞」

2014.12.7/投稿者:国際センター駒場オフィス
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 今年は12月7日(日)に留学生イベント「文楽鑑賞」を実施しました。  
 文楽は、太夫、三味線、人形が一体となった総合芸術で、2008年に「ユネスコ無形文化遺産」にも登録された日本の伝統芸能の一つですが、留学生にはあまり馴染みがないだろうということで、事前に文楽についての講義を受講してから公演に行くという2部構成のイベントにしました。
 10時半からの講義では、法政大学国際文化学部国際文化学科教授の竹内晶子先生に、「文楽への招待」ということでお話しいただきました。文楽の歴史、特徴、人形の動かし方について動画も含めてわかりやすく講義していただき、文楽というものに初めて接する留学生でも、様々な面から公演を楽しめるようにしました。
 文楽は1600年頃に人形操りと浄瑠璃語りが合体して始まり、18世紀には人間が演じる劇よりも人気があったそうですが、その文楽の持つ独特な世界についても詳しく学ぶことができました。例えば、海外の操り人形は通常人形遣いは客席から見えないところにいますが、文楽では人形遣い、義太夫、三味線が観客から見えるところにいます。まるで人間のような「リアリズムを追及した人形の動き」も実は人形遣いによる「明らかな作り物」であるという事実が並置されることで、「リアリズムの幻想を打ち破り」人形遣いの技のすごさも同時に感じることができるようになっているとの説明には、留学生もなるほどとうなずいていました。また、義太夫は登場人物のせりふだけでなくナレーションも語り、それによって観客の場面解釈を制御する働きがあるという説明もありました。 当日の演目である『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』と『紙子仕立両面鑑(かみこじたてりょうめんかがみ)』についても、あらすじと見どころについて簡単にお話いただきました。
 第1部の『伽羅先代萩』は、伊達家のお家騒動に取材した時代物で、何があっても幼い主君を守ろうとする乳母、その乳母の気持ちに応えようとする主君、幼いながらもお毒見役として命をかけて主君を守る乳母の息子が登場し、最後には、息子を殺された乳母が敵討ちをするというものです。一方、第2部の『紙子仕立両面鑑』は、助六と揚巻の心中事件をもとにした世話物です。これまた日本独特の義理人情溢れるストーリー展開で、最後の場面では悪者が捕らえられるのですが、その時の人形の動きが滑稽で思わず客席から笑いが起こる程でした。 
 参加した留学生からは、「事前講義のお陰で文楽をよく理解することができた」、「文楽という素晴らしい伝統芸能に触れることができてよかった」、「もっと日本文化について知りたくなった」という感想が多く寄せられました。

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