留学経験者の声
ヨーロッパ
2015.1.1

伊藤 優

教養学部/ パリ政治学院 (フランス)/ 2010~2011/ フランスで過ごした10ヶ月間を振り返り、留学生活を通じて経験したこと、考えたことが自分自身に与えた影響の大きさを改めて実感しています。 開発援助の仕事をするという目標への一歩を踏み出したい、という意気込みの下で臨んだ留学生活は、実際に始めてみると自分の思うようにいかなかったことがたくさんありました。
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フランスで過ごした10ヶ月間を振り返り、留学生活を通じて経験したこと、考えたことが自分自身に与えた影響の大きさを改めて実感しています。
開発援助の仕事をするという目標への一歩を踏み出したい、という意気込みの下で臨んだ留学生活は、実際に始めてみると自分の思うようにいかなかったことがたくさんありました。

課題の山に頭を抱えたり、授業の口頭発表で自分の考えを上手く表現できなかったり、生活上の手続きにてこずったり・・と、色々な局面で困難だと感じることにぶつかり、自分自身の弱さ、無力さと否が応でも向き合う中、葛藤することも多くありました。一つ一つのことについて必死に悩み、全てを解決できたわけではありませんが、もがいた時間それ自体が今の自分自身に繋がっているのだと思います。

大変だと感じることが多かった一方で、もちろん楽しかったこと、嬉しかったこともたくさんありました。様々なバックグラウンドを持った友人たちとの学外での交流を通じて多くの価値観に触れ、言葉にすると陳腐ではありますが、世界の広さ、面白さを実感しました。最も印象に残っているのは、クリスマス休暇に友人が自宅に招いてくれ、伝統的なフランスのクリスマス行事を体験する機会を得たことです。派手ではないけれど、家族の繋がりを心から大切に思う気持ちが伝わってくる、暖かい雰囲気に感動したことを覚えています。その友人は現在京都に留学しているのですが、今年の年末年始には彼女を私の実家に招いて日本の伝統的行事を体験してもらうことができました。彼女をはじめ、留学生活で出会った人たちとの関係は私の財産であり、今後も大切にしたいと思っています。
フランス社会の中で外国人学生として学んだ経験は、フランスの生の文化、人々の価値観に直に触れる素晴らしい機会でした。慣れ親しんだ日本との違いを体感し驚くことも度々でしたが、色々な意味で人間臭く、豊かなフランスという国が好きになりました。

10ヶ月間の経験は同時に、自分自身の日本人、アジア人としてのアイデンティティを人生で最も強く感じさせられた機会でもありました。留学中に東日本大震災が発生し、「日本人として海外に出ること」の意味を考えさせられ、将来的には自分の職業を通じて日本に貢献したいという気持ちを持つようになりました。帰国後に自身の将来を考える中で、留学生活での原体験が今後の一つの指針、かつモチベーションになるであろうと改めて感じています。

最後に、留学に関心を持っている後輩の皆さんへ。

学部留学は、修士以上の留学ほどには学業面での目的が明確にならないことが多く、躊躇している方もいるかもしれません。
自分自身も留学を決める前、知人からその点を指摘され、悩んだことがありました。
ですが、留学を終えた今になって振り返ると、海外に出ること、環境を大きく変えることそれ自体が持つ意味も、非常に大きいのではないかと個人的には考えています。

日本の外で、自分のそれとは異なる価値観に出会い、自分自身にとっての”当たり前”をたくさん壊す経験は、その後の人生を考える上でも貴重なものとなるのではないかと思います。

少しでも留学に関心のある方は、AIKOMという恵まれた制度の活用をぜひ積極的に検討してもらいたいと願っています。

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